まとめ#15 2017年】今年の27冊
こんにちは。2017年もそろそろ終わりですね。
来年2018年ですが、父と兄、私の年齢がすべて素数になるという、最高の年になるであろう予兆が出ているのですでに楽しみです。
年末の読書ブログも今年で5年目です(過去記事→13年、14年、15年、16年)
今年読んだ本161冊のうち、読んでよかったなと思う本を少しのコメントと一緒に紹介していこうとおもいます。
書いている人の紹介
- チーム医療・チームケアを支援するMedicalCare Station運営チームで働いています。
- 長野出身。
- たまねぎと大泉洋さんが好きです。
- 知識と対話の力を信じています。
目次
本の紹介
よりよい仕事をするための本
キングダム
キングダム 48 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 原泰久
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/11/17
- メディア: Kindle版
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さっそく漫画です。(全48巻読んでますが1冊としてカウントしてます一応...)
圧倒的に面白いのはもちろんですが、「キングダムに学ぶ~~」的な本が出るほど*1リーダーシップや組織運営について示唆があります。
王騎、王翦、桓騎、楊端和、蒙驁、蒙武、騰、昌平君、李牧、廉頗、媧燐*2、、、、優れた武将には哲学があって、人を魅了します*3。そしてその人の色にあった組織が出来上がる。個性がない武将、色がない組織は簡単に消えていきます。(漫画なのでそりゃそうなんですが)
学びの深い漫画でした。そして、普通に泣きます。何度も。
現代中国経営者列伝
キングダムは秦の始皇帝を描いた本ですが、現代の中国の経営者の方々のお話も同じくらいドラマがあって面白いです。
HaierやLenovoと言った誰でも知ってる会社から、Alibaba、騰訊(Tencent)、華為(Huawei)、小米(Xiaomi)まで、各創業者の成り上がりストーリー。
この30年の中国の経済成長は、盆と正月が一緒に来たならぬ、「明治維新と高度経済成長が一気にやってきた」状態である(本書pp.5 序章)
国家と政策に翻弄されながら主に30代以降に成り上がっていった創業者たちの精神は、シリコンバレー等での成功物語として語られる人たちのそれとは大きく異ると感じました。これを読んで以来、スマホはずっとHuaweiです。
BIG MAGIC 「夢中になる」ことからはじめよう。
- 作者: エリザベス・ギルバート,Elizabeth Gilbert,神奈川夏子
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2017/10/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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読んだタイミングがよかったのか、この3ヶ月で一番"救われた"本でした。著者は、「食べて、祈って、恋をして(原題: Eat, Pray, Love)」を書いたエリザベス・ギルバート。
インスピレーションが降臨してくるときや、すばらしい芸術作品を堪能しているとき、最高の忘我の境地を何回か経験しました。そして、芸術的直観の源泉は神聖で奇跡的なものであると、固く信じています。しかし、だからといって、何もかもをひどく深刻にとらえる必要はないのです。なぜなら、つまるところ人間の芸術表現は、ありがたくもすがすがしいほどに、余剰の活動だからです。 まさにこの理由のために、私は創造活動を愛しているのです。(Kindle版 位置:1,901)
たしかに、お金はあったほうがいいとは思います。でも、創造的な人生を生きるためにお金だけが必要なのだとしたら、大富豪こそがこの世でもっとも想像力豊かで、新しいものを生み出し、独特の考えを持つ人たちであるはず。けれど、現実は違います。すべての人間にとって、創造性を育むために必要不可欠なのは、勇気を持ち、魔法を受け入れ、許されていると知り、決してあきらめずに、信じ続ける心です。しかもこれらはみな、誰の手にも届くところにあります。だからといって、創造的な人生がつねに楽だというわけではありません。けれど、やろうと思えばいつでも手に入るものなのです。(Kindle版 位置:2,067)
私が大好きな、素敵な言葉がたくさん出てくる真っ直ぐな文章ばかりでした。今この瞬間、何かを作ろうとするすべての人におすすめです。
楽しく学べる「知財」入門
このAmazonで表示される表紙だと良さが出ないんですが、もう最高なんですよ。
『楽しく学べる「知財」入門』の表紙がグッと心を惹きつけると話題に! - Togetter*4
本の内容としては、知財の分類(著作権・特許権・実用新案権・意匠権・商標権 等)とその違いを示した上で、それぞれが認められるとき、認められないときを裁判の実例ベースで紹介しています。
良い意味で、著者の稲穂さんは"知財オタク"なんだと思います。こんな判例どっから見つけてくるんだろう...
How Google Works 私たちの働き方とマネジメント
How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント
- 作者: エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・ペイジ,土方奈美
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2014/10/09
- メディア: 単行本
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少し前の本ですが、それでもなお魅力を失わない、素敵な本でした。
出てからだいぶ時間がたった本ですし、内容については詳しいブログがたくさんあるので、割愛します。*5
広告を中心としたビジネスモデルでいろいろ言われることのあるGoogleですが*6、そもそもの検索サービスはもちろん、gmailやGoogle map、Google Driveなんかでものすごい貢献を世界に対して為していると日々感じます。技術の果実を感じながら、前向きに生きていけたらなぁと思う次第です。
野村證券第2事業法人部
私の読後第一感は、「なるほど、一昔前の株屋さんは詐欺をやっていたのか」でした。笑
2017年は住友銀行秘史だったり生涯投資家(村上ファンドの村上世彰さん)だったり、過去/現在の訴訟に絡んだ金融マンの暴露的な本が数冊出ました。どれを読んでも、内向きでエゴイスティックなお話で、距離をおいて読んだから良いものの関係者だったら直視できないだろうという内容です。
お金でお金を増やすという世界からはできるだけ離れておきたいなぁという思いを新たにした本でした。
STARTUP:アイデアから利益を生み出す組織マネジメント
STARTUP(スタートアップ):アイデアから利益を生みだす組織マネジメント
- 作者: ダイアナ・キャンダー,牧野洋
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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事業がうまく行かず倒産寸前のスタートアップ創業者を主人公に、小説の形式で事業運営の原則を語る本です*7。「顧客の偏頭痛級の課題を発見せよ」が一言サマリー。
- 原則① スタートアップの目的は顧客を見つけることであって商品を作ることではない
- 原則② 人は製品やサービスを買うのではなく、問題の解決策を買う
- 原則③ 起業家は探偵であり、占い師ではない(どんな起業家にも未来は予測できない)
- 原則④ 成功する起業家はリスクを取るのではなく、運を呼び込む
「これをやると●を安く顧客に届けられます」→「それって顧客のなんの課題を解決しているの?」、「このプロダクトは☓☓という技術を使っていて、、」→「顧客にとってなんの価値があるの?」、よく見るQ&A...
原則④を説明するためなのか、本の舞台はラスベガスのポーカー会場。読んだ後、ポーカーを始めてみたくなりました。
世界を正しくみるための本
鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。
家の近くにIncubatorっていう素敵なサイエンスバーがありまして(食べログ)*8、そこで1~2ヶ月に一度開催される「研究者Live!」ってイベントが最高なんですよ*9。
など魅力あふれるタイトルの会が並ぶんですが、私が特に感動したのがカマキリと渡り鳥に関する会でした。自然とは、生物とはなんて美しいんだろう、なんて奥深いんだろうと感嘆ものです。
この本からは、鳥類学者の著者の戦いと、一方で生物に対する畏敬の念が見えます。そして、真摯な研究者の姿が見えます。タイトルはあれですが、「鳥、好きじゃん」ってなります。
動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか
動物は動物でも、こっちの本は大真面目です。いかにもフランス人、って感じの文の書き方でした。(そんなにフランス人のこともその文章のことも知らんけど)
問題意識がその時の私にどストライクで、
- そもそもむっちゃ脚が速いやついるし、
- 手帳もペンもないのに食べ物の保存場所を忘れないし、
- カーナビも地図アプリもなく長い距離を正確に移動できるし、
動物すごい、、、と思っていました。
ただ、上の項目も結局人間目線でのできること・したいことを軸に動物を評価しただけなので、もう一段階メタで認知しないと動物の本当の賢さは見えてこないんでしょうね。
ホッキョクグマは「人間って裸だと15℃のところに放置すると死ぬの?ショボ」と思うだろうし、ナマケモノは「人間って一日16時間~も活動しないと生命維持していけないの?ショボ」と思うかもしれないし。動物すごい。すごい世界がまだまだある。
バッタを倒しにアフリカへ
紹介している本の中でも、ベストの1冊です。一気に読みきってしまった思い出。
以下、4-6月まとめのときのレビューから。
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研究のしすぎでバッタアレルギーになるほどの前のめりさ。研究室を抜け出してフィールドワークをするために、モーリタニアへ。
一番はっきりと覚えているのは、現地の研究所所長が著者に対して「電線に5羽の鳥がいて、手元の銃には3発の弾がある。何羽しとめられるだろう?」と問いかけるシーです。さて、一体何羽でしょう?
気になる方は、ぜひ手にとってみてください。
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著者の前野ウルドさん、現在研究の旅に出られている模様。
私は、研究のことを世に知ってもらう宣伝活動と研究活動の2軸を柱にバランスを考え、動いております。
私も、目の前の仕事と並行して、何かの研究をしたいなぁと思っています。
悲鳴をあげる身体
自分が3月に書いた感想から。
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過食や拒食、ピアシングといった体へのある種の暴力と、筋トレやライザップ的ダイエットなどに代表される身体を管理下におく取り組みは、同一線上にあるのだろうと個人的には思います。この本を読んで、もっと感覚器官としての身体に任せて、遊びと余裕を持って、楽に過ごしていきたいな、と感じました。
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先々月くらいまで体重が着々と減っていたんですが、最近だいぶ戻すことに成功しました!!!!!成功しました!!!!!
数学小説 確固たる曖昧さ
- 作者: ガウラヴスリ,ハートシュ・シンバル,Gaurav Suri,Hartosh Singh Bal,東江一紀
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2013/02/01
- メディア: 単行本
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大丈夫、数学に詳しくなくても読めます。
数学的心理こそが絶対で唯一の真理だとするインド人の青年がアメリカ・NY近郊の宗教色の強い街を訪れたところ、「キリストを侮辱した罪」で捕まってしまう。勾留中、判事とその青年は一対一で「神とは?」「真理とは何か?」「数学はそれにどう貢献するか?」「そもそも数学的な真理とは何か?」について語らっていきます。
「なんとなく正しいっぽい」で成り立っているもの、だからこそ成立しているもの、たくさんあります*10。
「完全に正しいもの」を「正しくないもの」or「わからないもの」と誤認しないことや完全な正しさを証明していくことも大事ですが、単なる「正しいっぽいもの」を「完全に正しいもの」と信じ込んでしまわないことは更に大事なんじゃないかと思います。数学は、それを私たちに教えてくれます。
孫子
言わずと知れた古典、孫子。キングダム(上述)に影響されて再読しました。
高校生の時に古典で教わったときの孫子のイメージは「戦争はこうやったら上手くいくで!」ってことを書いた本だったんですが、今読むと「戦争は国民の一大事や。やる前によく考えや。やるとしても交渉や計略から入りや。城攻めはあかんで。戦うならぱっと終わらせや。ぱっと終わらせるにはこうしたらいいで。」ってところまで丁寧に書いてあって、戦略の本であって、ロジックの本であって、理念の本でした。
特に私が美しいなとおもった文章はこれ。
乱は治に生じ、怯は勇に生じ、弱は彊に生ず。治乱は数なり。勇怯は勢なり。彊弱は形なり。(勢篇 第五の四)
治まるか乱れるかは部隊編成の問題で、自軍が勇敢になるか臆病になるかは勢いの問題で、 強くなるか弱くなるかは軍全体の体制の問題である。
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」
- 作者: 川添愛,花松あゆみ
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2017/06/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これも前の記事に書いていました。下記、その引用です。
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「AIすげー!」「Amazon echoが*11!Google Homeが!」と週刊誌含めて喧しいですが、何を読んでも「人間ができることを代わりにやってくれる!例えば...」的な例示が中心で、原理原則の部分についてあまり理解が深まりませんでした。
そんな中でこの本です、「働きたくないイタチと言葉がわかるロボット」タイトル素敵すぎないですか。タイトルは緩めですし内容もとてもわかり易いんですが、すごくしっかりした自然言語処理のお話です。主人公のイタチたちがサボりたい一心で「自分たちの代わりに全部やってくれるロボット」を作ろうと、周りのいろいろな動物たちの知恵を借りながら(パクリながら)なんとかしようとするハートウォーミングストーリーです。
言葉を理解する、っていうことはどういうことなのか。音声で言えば、空気の振動・波を音に変換して、音を意味のある塊(単語)にまとめ上げて、文章として成立させる。その文章そのものの意味合いや文章と文章の間の論理的な関係、さらには発話者の意図を推論しながら、システムとしての回答を導き出すところまでやる。とってもハードルの高いそうな道のりですね。。ここにチャレンジされている研究者の方々、スタートアップの皆さん素晴らしい。。
働きたくない・怠惰でありたい、っていうのは新しい技術やサービスを生み出す大きな原動力になると思っているので、このイタチたちのことを馬鹿にせず見習いたいと思います。
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心穏やかに過ごすための本
人生ドラクエ化マニュアル
人生ドラクエ化マニュアル<オーサーズエディション>: 定価5,500円のドラクエに面白さで負ける人生を送ってどうする!? (JUNZO)
- 作者: JUNZO
- 出版社/メーカー: JUNZO
- 発売日: 2015/04/25
- メディア: Kindle版
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ゲームが大好きでゲームプロデューサーになって、面白いゲームの要素を突き詰めたら
- 目的
- ルール
- 敵
の3つが必要な要素だと気づいた*12。ある日、この3要素を自分の人生に投入したら、ドラクエのように人生がワクワクする体験に変わるんじゃないかと思いつく。
人間がプレイするゲームとは、
- 目的:デフォルト設定はなく自由に追加変更可能
- 経験値:勝っても負けても勝手に貯まる
- シナリオ:画一的な事前シナリオはなく偶然が支配
- プレイヤー:好みや得意分野が別れる
- 形式:4Dリアルタイム現実体感型
- 選択可能コマンド:無数に存在
- ゲームオーバー:測定不能の時間制限あり。強制終了。コンティニュー不可。
ルール"もどき"に流されず、面白いゲームを作って、プレイしていきたいです。
〆切本
文章をお仕事にする方々の、「〆切」というものに対する恐怖・怨念が詰まった本でした。ある人は最近の体調や世の中の動向について長々と書いた上で最後の一行「間に合いそうにないので原稿遅れますよろしく」と書いてみたり、またある人は間に合わない理由を丁寧に述べ、またある人は「こんなに〆切を守れないものなんだなぁ私は」とその様を文章にしてしまう。
外山滋比古さんは、
仕事を先にのばせば、いくらでものびる。そしてのびた仕事ほど、やりにくくなる。あがりもおもしろくない。兵は拙速をたっとぶ。どうせ上々の首尾などということは叶えられないことだと諦める。(中略)
今日できることを明日に延ばすな。(pp.282-283 〆切の効果・効能)
といいますが、それができないのが人間というものでして。
表紙にある、「背景 〆切に遅れそうです」とだけ書かれた手紙をいつの日か出してみたいです。
反応しない練習
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
- 作者: 草薙龍瞬
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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Amazonランキング大賞2017の「趣味・実用・自己啓発」ジャンルにランクインしていました。私も素晴らしい本だと思いました。
下記、1-3月の投稿で書いた書評の一部です。
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世の中のほとんどのことは自分ではコントロールできないから自分に都合の悪いことを起きないようにすることはできない、その事実をまず受け入れよう。ただし、日々の怒りだったり嫉妬だったりは(自分が勝手にしている)反応であって、「これは単なる自分の反応だ。この反応するかどうか、自分は選択できる」と認識できれば、人はもっと心穏やかに充実して過ごせるはずと。
タイトルの通り、超・合理的。
別のところで、女優のジョディ・フォスターが、
Being understood is not the most essential thing in life.
とおっしゃっているのを聞いて、これも素敵だなぁと思いました。good quoteです。
なんかいらいらするなぁとか、どうも不安が抜けない、そんな人は是非。楽になります。
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あらためて、"Being understood is not the most essential thing in life"って素敵な言葉ですね。
鈍感な世界に生きる 敏感な人たち
"Highly Sensitive Person (HSP, むちゃ敏感な人の意)"というのを、この本を読んで初めて知りました。要は感受性が強くてすぐ動揺するような人とのことです。(判定するテストが載っているブログはこちら)
私も試しにテストしてみたところ、判定基準を大きく超過し見事HSP認定されました....!!
自身がどういう結果になるにせよ、人の内面は多様で、理解しようとする姿勢を失ってはいけないと感じます。敏感な人たちでも落ち着いて生きていける、素敵な世界を。
いま、死んでもいいように
人生の不条理さについて、そうだなぁそうだなぁという言葉が多くありました。
①満足したいと思うように脳が設計されているくせに、その脳は絶対満足しない。
②死を避けたがるように脳が設定されているくせに、絶対死ぬ。
(Kindle版 位置: 363 )
「人は、死んですべてを失う」ではなく、「この私が、死んですべてを失う」のです。この私が、死ぬ。いなくなる。
それを忘れているので、つまらないものを大事だと思いこんで追い求めもし、つまらない違いにこだわって言い争ったりもするのです。
そうか、どの道、私はそのうち、すっぱりきっぱり退場して、いなくなるのだ。だったら、これも、あれも、けっこう、どうでもいいじゃないか。
明日も、明後日も、半年後も、一年後も、十年後も、その後もずーっとこの意識が永続するかのように錯覚しているからこそ、争いたくもなるのです。つまり、生存欲求の延長線上で永遠に生きるかのような気にさせられているからこそ、です。(Kindle版 位置: 2,026)
そう思ったら、細かいことでごちゃごちゃ考えず、腹をくくってやるだけだなと*13。
技術を磨くための本
理解の秘密
理解の秘密―マジカル・インストラクション (BOOKS IN・FORM Special)
- 作者: リチャード・ソウルワーマン,Richard Saul Wurman,松岡正剛
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 1993/04
- メディア: 単行本
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デザインのことを学びたくてフォローしているThe GUILDの深津さん(彼のnoteブログはこちら) が紹介していた本です。彼が紹介した瞬間にAmazonから在庫が消え去って、定価2,800円の本が一時40,000円超えしていました*14*15。笑
仕事上での指示、本書の中ではインストラクションと呼ばれますが、これには5つの要素があると整理されています。
- 送り手:誰がそのインストラクションを出すか
- 受け手:誰がそのインストラクションを受け取るのか
- コンテンツ:インストラクションの内容は何か
- チャンネル:インストラクションはどのようにして送り手から受け手に届くか
- コンテクスト:インストラクションの事前に上記4つはどのような状態にあったか
世の職場には、"欠陥インストラクション"だらけです。そのときには、上の何かが狂っているのです。コミュニケーションや対話をデザインするチームに所属する人間として、とても学びのあった本でした。
大事なのは、簡単にではなく明確にすることだ (pp.169 方法はいくつもある)
本書の中で特に心に残っている言葉です。
アルゴリズム思考術
コンピュータはどう考えているか(あるいは、人はコンピュータにどう考えさせているのか)を踏まえて、人間もそれと同じように考えてみるとどうなるだろう?という問題提起です。
例えば、最適停止問題。
私が学んだ経済学部では、人間は判断する対象にかかわるすべての情報を理解した上で(完全情報下で)その時の最適な"選択"をするんだと教えられました*16。しかし、現実世界では、すべての情報が手元に揃うことはありません。
われわれは、合理的な意思決定とはすべての選択肢を徹底的に調べ上げて入念に比較したうえで最良の選択肢を選ぶことだと信じ込んでいる。
しかし実際には、時計(または心臓)が音を立てて動いているとき、意思決定(あるいは思考全般)のさまざまな側面のなかで、やめるタイミングほど重要なものはほとんどない。(Kindle版 位置: 753)
本を読んでいて、コンピュータはこんな処理をしているのか!っていう驚きもあり、学びの深い本でした。また読み直したい。
後もう一つ。未来を明るく感じさせてくれる言葉もありました。
晩年とは、何十年もかけて集めてきた情報を活用する機会である。おそらくそう考えることで得られる最も深遠な洞察は、人生は時間とともによくなるはずだということだ。(Kindle版 位置: 1,459)
将棋・ひと目の手筋
今年改めて将棋を始めまして、将棋ウォーズでアマチュア1級になりました。お願いしたら免状ももらえるらしいです。いま申請したら羽生竜王の署名が...!!
最初強くなるには、まずは詰将棋と手筋の勉強を!ってことだったので、空き時間に少しずつ、繰り返し読んでいます。渡辺現棋王監修のこの本は、シンプルで解説もわかりやすいので大好きです。
2018年は将棋センターにも顔を出して対面で指す経験をつみたいです。東京在住で夜や週末に時間がある同じくらいのレベルの方、ぜひ指しましょう!
みんなのPython 第4版
年初からPythonを少しずつ触り始め、10月からはデータサイエンスの講座にも行ってみました。Web上の動画講座だったりいろいろあるんですが、自分のペースで行きつ戻りつ勉強したいなと思いこの「みんパイ」で勉強しました。
Facebookグループで著者の柴田さんがPythonの参考記事をシェアしてくれるので、それも役立っています。
来年は何かのデータを触って形にして、もっとPythonとの関わりを深めていきたいと思います!
年末年始に読みたい本
自動人形の城
自動人形の城(オートマトンの城): 人工知能の意図理解をめぐる物語
- 作者: 川添愛
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2017/12/18
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上で紹介した「働きたくないイタチと言葉がわかるロボット」の著者・川添さんが出した本。
問題解決大全
い、いちおう仕事に役立つ本も読まなきゃなって...
わが半生
ストア派哲学に関心が高まっています。現代でその一番の実践者の一人、チャーチルの人生から何かを学び取りたいと思っています。
上達するヒント
将棋ももっと強くなりたいです。
キングダム
正座で読み直します。
以上です。みなさんも、良い年末と、素晴らしい2018年をお過ごしください。
*2:さすがGoogle日本語入力、予測変換にすべて出てくる...
*3:わたしは桓騎が好きです
*4:智辯和歌山のCと混同した私は、広島カープファン失格かもしれません...
*6:http://www.huffingtonpost.jp/kazuhiro-taira/google-new-america_a_23195659/
*7:この主人公がやっているハイエンドなロードバイクを低価格で提供してくれるサービス、ぜひ利用したい...
*8:私はそこで博士号を取得しています。15回訪れると取得できます
*9:お店自体が最高なのでイベントがなくても楽しめます
*10:「正しいっぽい」の精度が99.9999999999999999999%だったりするんですが、100%とはいいきれない
*11:今年Alexaを家に導入したのですがまだただのニュース読み上げ機です
*12:同じタイミングで読んでいたテトリスに関する本について、最初期のテトリスは目的も敵もないゲームだったにも関わらず人を熱狂させたことについて考察されていた
*13:上に紹介したBIG MAGICと合わせて読んで、人がするすべての活動なんて結局余剰なんだから「真剣にやれよ!仕事じゃないんだぞ!」という言葉はまさに真なり、と思ったりしました
*14:記事を書いている12/26時点でも19,147円です
*15:わたしは1,000円くらいで買えましたよかった...
*16:間違っていたら私が寝ぼけて授業を聞いていなかったせいです