ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

まとめ#7 2015年】今年の読んでよかった19冊+年末年始に読みたい積ん読7冊

年の瀬ですね。
今年もたくさんの本を読むことが出来、2009年から始めた読書記録もやっと1,000冊になりました。
何冊か、この12ヶ月で読んだもののうちからご紹介します。 

 

●あなたの人生の科学 

あなたの人生の科学(上)誕生・成長・出会い (ハヤカワ文庫NF)

あなたの人生の科学(上)誕生・成長・出会い (ハヤカワ文庫NF)

 

2012年に出た単行本「人生の科学」の文庫本化。「人は無意識で動く」がメッセージ。
生まれてから、成長して、恋愛して、仕事をして、そして死ぬまで、人生の要所にまつわる科学のエッセンスが散りばめられていて、面白かったです。

  

ジョコビッチの生まれ変わる食事

ジョコビッチの生まれ変わる食事

ジョコビッチの生まれ変わる食事

 

今年の後半にだいぶ痩せまして、参考にしたのがジョコビッチのこの食事法。
「食事は情報である」、つまり一気に取るのではなくゆっくりと咀嚼しながら、という比喩はよく腹落ちしました。
ゆっくり食べましょう。

 

●エラい人にはウソがある

エラい人にはウソがある ―論語好きの孔子知らず

エラい人にはウソがある ―論語好きの孔子知らず

 

孔子なんて、屁理屈とつよがりと負け惜しみにあふれているおっちゃんですよ」っていうことらしい。確かに。
過去の人を勝手に神格化しちゃうってありがちですよね。

 

●僕には数字が風景に見える

ぼくには数字が風景に見える (講談社文庫)

ぼくには数字が風景に見える (講談社文庫)

 

サヴァン症候群の著者。タイトルの通り、数字が風景に見える。素数は必ず美しく、だからこそ一目見てわかるとのこと。
あと、語学の天才。アイスランド語を一週間で覚えるとは。。すごい。。
自分の子供がどんな症状を持っていても、大切に育ててあげたいなぁと思いました。

 

●しんがり 山一證券最後の12人 

利だけで動く企業人にはなりたくない、と強く思わされる本。
自らの組織の膿を出し切るため、自身にメスを入れていく12人のメンバー。ただ「正しいことをする」という目的のためだけに。
この文章を読んで、すごく楽になった思い出があります。

会社の評価など、人生のある時期に、ある組織の、ある人達によってくだされたものにすぎない。嘉本は頑なに信じていた。棺を閉じるまでの評価でもなければ、まして人格評価でもないはずだ。  

 

●異文化理解力

異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養

 

評価のときの語り方や受け取り方、議論の仕方まで、出自となる国によっていかに違うかが明確にわかります。
帯に「日本人の8割にはいらない」と書いておりますが、どんな要素で違いを認識しているのか、それを知るだけでも価値があります。

 

●決してマネしないでください 

決してマネしないでください。(1) (モーニング KC)

決してマネしないでください。(1) (モーニング KC)

 

今期読んだ中でも最高のマンガの1つ。兄が所属する研究室でも「(科学的に)よく出来てる」と話題らしい。
来年2月に出る3巻で完結してしまうのが残念。

 

●ゼロからトースターを作ってみた結果 

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

 

ロンドンのRoyal College of Artの人が、卒業制作として行ったプロジェクトの記録。
銅線をつくるために、銅鉱山まで行って掘る、その徹底した姿勢たるや。

 

●ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器

最後の方に有る、この文章が心に残っています。

 こんなことを言うと嫌な顔をする人がいるかもしれませんが、僕は、核兵器が「非人道的な兵器」だとは思っておりません。

なぜなら、それはまるで「人道的な兵器」というものが存在するかのような言い方だからです。
人を殺すのに、「人道的な殺し方」など、あろうはずがありません。
そしてまた、兵器がなくなれば平和が訪れるわけでもありません。
もし仮に今存在するすべての兵器を取り上げたとしても、人類は、そのあたりに転がっている棒切れを拾って、殺し合いを続けるでしょう。それは全く本末転倒なのであって、本来は、平和が訪れた時に、人々が本当に平和を求めたときに、自然と、人々は兵器を手放すのです。

 

 

●失われていく、我々の内なる細菌

失われてゆく、我々の内なる細菌

失われてゆく、我々の内なる細菌

 

抗生物質の有用さを語りつつ、それによって失われていく細菌たちの本。
自分の体だと思っているものの中に、100兆もの細菌がいるかと思うとびっくりです。

●僕らの哀しき超兵器

ぼくらの哀しき超兵器――軍事と科学の夢のあと (岩波現代全書)
 

名作。著者名の「植木不等式」だけでも大好きになれる。
氷で作った船、爆弾を背負わせた猫、、、追い込まれると、いろんなことを考えつくものです。
人間の想像力には限界がないんだということを思い知らされます。

 

●天才たちの日課

天才たちの日課  クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

 

作家やアーティスト、研究者、天才と言われる人たちのライフスタイルが纏められてます。
朝型、夜型いろいろありますが、みんな熱中型。熱量の高さがなにより、ですね。

 

●ルシファーエフェクト

ルシファー・エフェクト ふつうの人が悪魔に変わるとき

ルシファー・エフェクト ふつうの人が悪魔に変わるとき

  • 作者: フィリップ・ジンバルドー,Philip Zimbardo,鬼澤忍,中山宥
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2015/08/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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スタンフォードで行われた「監獄実験」。善良な人間をランダムに囚人と看守に振り分ける。その役割が彼らを変化させていく。最終的には、予定されていた期間の半分も行かないところで実験は中止となりましたが、逆にその結果が世の中に衝撃を与えました。
環境や立場がいかに人間を変貌させるのか。人は脆いものですね。 

 

●世界最高のバイオテク企業 

世界最高のバイオテク企業

世界最高のバイオテク企業

 

科学に基づくとはまさにこういうこと、と思わせてくれる組織、アムジェン。
バイオテックはながーく盛り上がっているので、ぜひ2016年も取り組んでいきたいテーマです。

 

●ま・く・ら

ま・く・ら (講談社文庫)

ま・く・ら (講談社文庫)

 

落語そのものに入る前の「まくら」、その名人と言われていた柳家小三治さんのお話をまとめた本。
落語家さんのお話は素敵です。適度に肩の力が抜けていて。

 

●二つの祖国

二つの祖国(一?四) 合本版

二つの祖国(一?四) 合本版

 

東京裁判が今年話題になりました。
米国で日系2世として育った新聞記者が、日米両方でアウトサイダーとして扱われる中で、自己のアイデンティティと向き合う。
山崎豊子作品は何度読んでも新しい発見がある、ぜひ本棚においておきたい本です。

 

●宇宙を目指して海を渡る

宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由

宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由

 

タイトルまま。モチベーション上げるときにぜひ。

 

●いい会社をつくりましょう

新訂 いい会社をつくりましょう

新訂 いい会社をつくりましょう

 

長野県の名企業、伊那食品工業の社長が記した経営の本。
企業・チームに芯を通すディシプリン。それがどれだけ社員・メンバーに浸透しているのか。
企業向けで安定収益を確保しつつ、消費者向けにも商品開発を怠らないこの企業の姿勢はいつも参考にしたいと思っています。

 

●生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか

東工大で行われた、研究者が「なぜ自身がその研究をしようと思ったのか」というテーマで語った講義が本になりました。
子どもの時から明確に意識してその職についた人から、流れ流れて行き着いた人まで、いろんな人生が垣間見えて素敵です。

 


※以下、年末用の積ん読 

◆理不尽な進化

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ

 

 

◆植物は<知性>をもっている

植物は<知性>をもっている―20の感覚で思考する生命システム

植物は<知性>をもっている―20の感覚で思考する生命システム

 

 

NASAより宇宙に近い町工場

NASAより宇宙に近い町工場

NASAより宇宙に近い町工場

 

 

◆バイオデザイン

BIODESIGN バイオデザイン日本語版

BIODESIGN バイオデザイン日本語版

 

 

◆春風夏

春風夏雨 (角川ソフィア文庫)

春風夏雨 (角川ソフィア文庫)

 

 

◆「見えざる手」と「見えざる心」 

「見えざる手」と「見えざる心」 ワーク・アンド・ファミリーのゆくえ (上智大学新書)

「見えざる手」と「見えざる心」 ワーク・アンド・ファミリーのゆくえ (上智大学新書)

 

 

◆意識と脳 

意識と脳――思考はいかにコード化されるか

意識と脳――思考はいかにコード化されるか

 

 

2016年も楽しく本を開いていこうと思います。
良いお年を。