まとめ#14 2017年7~9月】読んでよかった本5冊
こんにちは。 今回も淡々と、読んで面白かった本を紹介していきます。
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」
- 作者: 川添愛,花松あゆみ
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2017/06/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「AIすげー!」「Amazon echoが!Google Homeが!」と週刊誌含めて喧しいですが、何を読んでも「人間ができることを代わりにやってくれる!例えば...」的な例示が中心で、原理原則の部分についてあまり理解が深まりませんでした。
そんな中でこの本です、「働きたくないイタチと言葉がわかるロボット」タイトル素敵すぎないですか。タイトルは緩めですし内容もとてもわかり易いんですが、すごくしっかりした自然言語処理のお話です。主人公のイタチたちがサボりたい一心で「自分たちの代わりに全部やってくれるロボット」を作ろうと、周りのいろいろな動物たちの知恵を借りながら(パクリながら)なんとかしようとするハートウォーミングストーリーです。
言葉を理解する、っていうことはどういうことなのか。音声で言えば、空気の振動・波を音に変換して、音を意味のある塊(単語)にまとめ上げて、文章として成立させる。その文章そのものの意味合いや文章と文章の間の論理的な関係、さらには発話者の意図を推論しながら、システムとしての回答を導き出すところまでやる。とってもハードルの高いそうな道のりですね。。ここにチャレンジされている研究者の方々、スタートアップの皆さん素晴らしい。。
働きたくない・怠惰でありたい、っていうのは新しい技術やサービスを生み出す大きな原動力になると思っているので、このイタチたちのことを馬鹿にせず見習いたいと思います。
不思議で美しいシリーズ。他にも貝やミクロ世界があるのですが、山だらけ・長野県出身の私としてはまずは石でしょうと。
紹介されている石は瑪瑙という種類のもので、石英なんかが層状に積み重なって独特の色合いを出すもので、きれいだなぁって柄もあればぎょっとするものもあります。
何も考えずただただボーっとしたいときは、チリやメキシコで取れる石の断面図を見ることで癒やされております。
次はミクロ世界版を買ってみよう。
再読。
ワーナーパークという架空の外資系消費財会社をモデルに、そこで30年間に渡りコントローラーとして経理・財務の責任者を努めた日本人男性のお話。いろんなところの解説記事を見ると、ファイザーに買収されたワーナーランバートという会社がモデルのようです。
ごりごりビジネスの話かと思いきや、話の多くが社内政治のお話です。。でもそれがとても興味深い。本国から送られてくるCEOすぐ秘書と関係持ってまうやん、、、社内の別勢力を潰すために会社早上がりしてスナックみたいなところでくだまいてるやん、、、
タイトルの割に軽い内容が多いので、少し長めの移動が入ったときなどにばーっと読むのがリフレッシュになって良いかもしれません。
実はまだ読んでる途中なんですが、とても素敵な本なのでご紹介。
問題意識は邦訳タイトルそのままで、人は知性という点でヒトという種を特別視しすぎではないか、認知という視点で、ヒト以外の動物に驚くような何かがあるんじゃないか、そんな点を中心に展開していきます。
ちょっと前に読んだ「動物になって生きてみた」と合わせて、まだまだ自分は動物界の"天動説"の中でいきているんじゃないかと思うようになりました。ヒトが地球の中心で、その他の動植物は周辺物に過ぎない、かのように。(もちろん生き物はみな自分視点を捨てられない/捨てないけど)まだまだわからない、見えないことは多いですね。what a wonderful world。
現金、特に高額紙幣をなくしちゃおう、と提案する激しめの本。地下経済は現金を中心に回っていて、高額紙幣があることによる徴税漏れなどの損失は見過ごせないほど大きい、とのこと。たしかにVシネマに現ナマはつきもの。。
韓国なんかを見ていると国をあげてクレジットカード利用を奨励していて(そのためにレシート宝くじまでして)、そのおかげで脱税がごそっと減ったみたいなお話もありました。2013年には一人あたりの平均クレジットカード保有枚数が5枚、2014年には一人あたりの年間クレジットカード利用回数が150回くらいだと言うデータまで出されています。地下鉄のチケットまでクレカですからね。
貨幣ってなんだ?は経済学部の授業でもたまに出てくるふんわりトピックですが、ICOだったり仮想通貨なんかのニュースなんかも合わせてみると、またひと盛り上がりしていきそうなテーマだと感じます。
バーっと書いてしまって見直しもしていないので、誤字脱字、間違いなんかがあるかもしれません。ご容赦下さいませませ。
それではまた年末に。