記録#124 『誰も教えてくれないデザインの基本』文字から始めるデザイン理論
東京にいたときにWE Design Schoolでデザイン理論について学んでいましたが、改めて学び直し。
最近巷でよくある"大きなデザイン"ではなく、ビジュアル・グラフィックとしてのデザインについての本。
知り合いのデザイナーは「デザイン思考!デザイン思考!とか言う人は、クラシカルデザインの基本くらい理解してからものを言ってほしいよね」といっていました。私は、人間の理解の仕組みについて考えるという意味で、デザイン理論の基礎を学んでおくことはリテラシーとして重要だと考えています:-)
この本の構成としては、
- 字体
- 文字組
- 色
- 写真
- イラスト
- 図表
- 紙・印刷
と進んでいきます。私が好きなのは、文字から始まるというところ。第1章の最初のページも「グラフィックデザインは文字から始まる」というタイトル。
デザインには写真やイラストと言ったビジュアル的要素が不可欠だと思いこんでいませんか? 例えばあなたがポスターのデザインを頼まれたとしましょう。最初の案をつくるときに、多くの人がまず写真やイラストを使うことを考えるはずです。もちろん、写真やイラストは大切な要素ですが、ビジュアル要素がなければデザインができないというのは大きな誤解です。むしろ目的もなく写真を使用すると、言いたいことが伝わらない、締まりのないデザインになってしまうこともあります。
プロの仕事では殆ど無いですが、企業のIR資料なんかを見ていると謎のポンチ絵・イラストなんかがあったりしますね。。本当に謎のイラスト。。
この本の中では、字体、ポスターの文字組み、カラートーン、書籍表紙の写真、 イラストトーン、図表・ダイアグラム、色んなパターン・事例が紹介されています。
情報の提示の仕方、発想の広がりが出そうです。加えて、いざ外部のデザイナーさん・イラストレーターさんと協働するときにも円滑にコミュニケーションできそう。
基本から抑えたい、パターンを知っておきたい、という方に。おすすめの一冊。