記録#150 『哲学思考トレーニング』ロジカルシンキングはこの1冊のみで完璧だ。
Twitterである方がおすすめされていたのを見て購入。
これは素晴らしい本...!!
タイトルは哲学思考、と書いていますが、内容はど真ん中のロジカル・シンキング。
コンサルティングを始め、何かしらの検証を必要とするプロジェクトに携わる人がミニけておくべき論理性、というものがここに詰まっています。
前提となる心構え
まずは、物事を疑いの視点から眺めること。「本当にそうだろうか?」と問いかけることから全ては始まる。そして、自分が主張していることだったとしても間違いがあればそれを認め・受け入れ、立場や態度を改めるのをためらわないこと。
この2つがすべての基本となります。
さらには、この思考を進めるのは一人の作業ではなく、共同で進めていく作業であることを認識し、完全な正解ではなく反証が少ないより"まし"な解を探すこと、などの心構えがあれば、準備万端。
議論の明確化
論理的思考の構造は、前提→推論→結論、の3つ。前提と結論が提示されたときに、間の推論を正しく筋道立てて構造を明らかにすること。その構造を明らかにするときには、接続詞をつかって文章を組み立てると過不足が明確になる。議論の中で論理を確認するときには、思いやりの原理に基づき、変に捻じ曲げずに、暗黙の前提も含めて素直に洗い出してあげること。ここ大事。
結論の程度によって求められる事実・前提の程度を特定すること(例 すべて~~である、というときと、~~であることが多い、という主張では求められるファクトはぜんぜん違う)
思考の文脈の特定
どの程度の厳密性が求められる文脈の中での思考・結論なのかによって、論理の程度も変わってくる。哲学ならとてつもないくらいの厳密性が求められるが、日常会話ならそこそこでいいはず。そのレベルを見誤らないこと。
その他読後感
上に上げた具体論の他にも、協調の原理だったり、通約不可能性だったり、チームで協力して論理を組み立てていくときに参考になる考え方がそこかしこに。
たくさんレビューが書かれている本ですが、改めて素晴らしいなと...!!
ほんとうにほんとうにほんとうにおすすめの一冊です。