ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#278 『PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則』

 

PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則

PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則

 

 

感じたこと


  • ウォーターブリッジ・アソシエイツの創業者、レイ・ダリオが描く人生と仕事の原則。とにかくオープンに、失敗を原則化して繰り返さず、向上し、改善し、高みを目指すこと。機械・アルゴリズムの力を最大限に引き出すこと。明確なメッセージでした。
  • アルゴリズム思考、にも通ずるものがありました。データを取って、それを分析し、改善すること。それを自分・組織・事業、それぞれの面で繰り返してきたレイ・ダリオが語る原則は、インパクトがあるものでした。

引用メモ


自分で考え、 1)何を望んでいるのか 2)何が事実か 3)2に照らし合わせて1を達成するには何をすべきか、決めよう それを謙虚に、オープンな気持ちで行おう。そうすれば可能な限りベストな考えを得られる。

考えてほしい。お金儲けを目的にするのは馬鹿げたことだ。お金自体には何の価値もない。何を買えるかでお金の価値は決まる。だがお金ですべてが買えるわけではない。ほんとうに望むものは何か、それがあなたの真の目的だ。そこから始めて、それを手に入れるためには何が必要かに戻って考えるほうが賢いやり方だ。お金は必要なものの1つだろう。だが、唯一ではない。そしてほんとうに欲しいものを手に入れるのに十分なお金を手に入れたら、もうお金はいちばん重要なものではなくなる。

言い換えれば、私は正しくありたいだけだ。正しい答えが自分のものであろうとなかろうと気にしない。そこで、私は私が見逃している点を指摘してもらおうと、思いっきり心を開くようになった。成功するためには次のことしか方法がないと悟った。 1. 私と意見を異にするとびっきり頭のいい人を探して、彼らの推論を理解するように努力する。 2. 自分の意見を持たないほうがよいときを知る。 3. 時間を超え、どこにでも通用する原則を開発し、テストし、システム化する。 4. アップサイドのチャンスを大きく保ちつつ、ダウンサイドのリスクを減らすようにリスクのバランスをとる

並外れた成果を上げるには、極限まで自分を追い込まなくてはならない。極限にまでいくと、失敗する。そして、とてつもなく傷つく。失敗したと思う。だが、諦めない限りそれは失敗ではない。信じられないかもしれないが、痛みは徐々に消え、他に多くのチャンスがやってくる。そのときにはそうは考えられないと思うが。重要なのは、その失敗から得られた教訓を積み重ね、謙虚さを身につけ、徹底的にオープンになること。それで成功のチャンスは増す。そして突き進めばよい。

彼ら(シェイパー)には多くの共通点があった。彼らはみな自分の頭で考え、大胆な目標を達成するためには、何ごとも何ぴとも障害とはしなかった。どうすべきかがしっかりと頭に描かれていた。と同時に、それを現実世界でテストし、もっとよく機能するように変更することを潔しとした。彼らはものすごく立ち直りが早い。達成しようともがく苦しみよりも、ビジョンを達成したいという気持ちのほうが強いからだ。とても興味深いのは、普通の人よりも幅広いビジョンを持っている点だ。彼ら自身がビジョンを持っているからか、あるいは彼らは見られなくても、ビジョンを見ることができる周りの人からビジョンを得る方法を知っているからだろう。全員が大局と細部にわたる詳細の両方(そしてその中間にあるもの)を見る能力を持つ。そしてその異なるレベルから得る視点を体系化できる。普通の人はいずれかを見るだけだ。彼らは、創造的、体系的、そして実践的だ。前向きであると同時にオープンだ。何よりも、自分のしていることに情熱を持っている。彼らはエクセレントではない部下に我慢できない。世界に役立つ大きな影響を与えたいと考えていた。

アルゴリズムによる意思決定の優れた点は、因果関係に集中できる点だ。それにより、真のアイデア本位主義を育むことができる。誰もがアルゴリズムの使用する判断基準を見られ、開発に参加できるようにすれば、みんながシステムは公平だと同意し、コンピュータはエビデンスを見て、正しく人を評価して適切な任務と権限を与えると信頼する。アルゴリズムは本質的には、継続的に実行される原則そのものだ。

もっとお金を持つことで得られる限界効用はとても早く目減りする。実際、たくさんお金を持つことは、そこそこ持つよりも悪い。お金が重荷になっていくからだ。

現実はどう機能するのか、そして、それにどう対処すればよいかを理解するほど重要なことはない。このプロセスにどういう心構えで臨むかで大きな違いが出てくる。人生はゲームで、出くわす問題は解決しようとするパズルだと考えるといいと思う。

多くの人は自分の弱みを直視する勇気も、このプロセスに必要な厳しい選択をする勇気も持たない。結局は、次の5つの決断になる。 1. こうならいいのにと望むことを、実際に事実だと思い込まないこと 2. よく見せたいと思わないこと。それより目標達成を考えよう 3. 二次的、三次的結果と比べて一次的結果を重視しすぎないこと 4. 苦痛が進歩を邪魔しないように 5. 悪い結果を責める相手は自分だけにする

1. 明確な目標を持つ 2. 目標達成の障害となる問題を明らかにし、放置しない 3. 問題の根本原因を探るために正確に診断する 4. それらの問題を回避するように計画を策定する 5. その策定から結果が出るように実行する

頻繁に何かを繰り返せば習慣となり、それによってコントロールされるようになる。よい習慣は「高次元の自分」が望むことをする。悪い習慣は「低次元の自分」によってコントロールされ、「高次元の自分」が望むことを妨げる。脳のこの部分がどう働くかを理解すればよい習慣を作ることができる。たとえば、ジムでエクササイズする「必要」があると思うような習慣を作ることができる。 このスキルを伸ばすには、いくらか作業が必要だ。最初のステップは、そもそも習慣はどのように出来上がっていくかを認識することだ。習慣は、基本的には惰性だ。今やっていることをし続ける(あるいは今していないことをしないでいる)強い傾向のことだ。研究によればだいたい18カ月やり続ければ、ずっとやり続ける強い傾向がある。

新しいものは、素晴らしいものより過大評価されている。 何の映画を見るか、何の本を読むかを選ぶとき、評価の定まったものに惹かれるか? それとも最新で評判のもの? 新しいものよりも素晴らしいものを選ぶほうが賢明だと私は思う。