ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#273 『両利きの経営』

 

両利きの経営

両利きの経営

 

 

感じたこと


  • 深化と探索。デザイン経営なんかよりも、経営の実践者からするとより身近に感じるだろうなぁ。いい内容だ
  • 自身の会社はもちろん、クライアント向けにもこの視点を提示していこう

内容


  • 両利き経営を実践するために、重要なものから順に。
    • ① 探索と深化が必要であることを正当化する明確な戦略的意図。探索ユニットが競争優位を築くために利用可能な組織能力や資産を明確にすることも含まれる。
    • ② 新しいベンチャーの育成と資金供給に経営陣が関与し、監督し、その芽を摘もうとする人々から保護すること。
    • ベンチャーが独自に組織構造面で調整を図れるように、深化型事業から十分な距離を置くとともに、企業内の成熟部門が持つ重要な資産や組織能力を活用するのに必要な組織的インターフェースを注意深く設計すること。これには、どの時点で探索ユニットを打ち切るか、あるいは、組織に再編入するかに関する明確な判断基準も含まれる
    • ④ 探索ユニットや深化ユニットにまたがって共通のアイデンティティをもたらすビジョン、価値観、文化。
  • 経営者として実践すべきこと
    • ① 新しい探索事業が新規の競合に対して競争優位に立てるような、既存組織の資産や組織能力を突き止める。
    • ② 深化事業から生じる惰性が新しいスタートアップの勢いをそがないように、経営陣が支援する。たとえば、ベンチャーが必要な資源を確保できるようにする。新規事業のリーダーはマイルストーンの達成について説明責任を負う。非生産的な摩擦を極力抑えて、新旧の事業間が交わる部分を管理する、といった具合だ。
    • ③ 新しいベンチャーを正式に切り離して、成熟事業からの邪魔や「支援」なしに、成功に向けて必要な人材、構造、文化を調整する

引用メモ


アマゾンは探索的なイノベーションを追求するとき、通常は「両利き組織の形態」で、小規模で(多くの場合) 地域別に分かれたユニットで探索活動を行う。複数レベルでのリーダーシップが鍵となるため、こうした分権型アプローチで権限を移譲し、結果について説明責任を持たせようというのだ。