ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#260 『日本が生んだ偉大なる経営イノベーター 小林一三』

 

 

感じたこと


  • さすがの迫力。関西の/日本の中産階級を生み出したと言っても過言ではない、社会事変革したイノベーター・小林一三さん。偉大だ。
  • 小林さんの事業の進め方として、まず観察することからはじめ、その後に計算をし、後は強烈に実行していく。当にスタートアップだと。
  • 阪急電鉄、阪急デパート、宝塚歌劇団、沿線の不動産開発、映画の東宝、阪急ブレーブス、東京電燈など、多くの事業に通底する「日本の中流階級を育て近代的な社会を建設する」というビジョン。壮大な起業家だ。
  • 著者の方の、ちょこちょこ挟まれる「いうまでもなく~である」「~については原著をあたってほしい」「読者の方は混乱されるかもしれないが」のような表現は若手読者には辛いです。笑

内容


  • 甲州・山梨出身で、慶應義塾大学に進学。
  • 卒業後三井銀行に就職し、閑職に追いやられながらも様々な機会を求め、15年勤務の後に、倒産間近の鉄道会社に転職
  • 転職先の代表として銀行と交渉。株式を買い取り、オーナー社長に。
  • 神戸方面の鉄道を買収・吸収して、阪急電鉄の礎を築く。
  • ただし、鉄道を基軸にするのではなく、沿線の不動産・街の開発を行うことを主眼として事業展開。
  • 街や住宅、娯楽などを通じて、事業基盤をどんどん拡大。鉄道などで生み出した人の流れを強みとして、次の事業へと進んでいく。
  • 関西で事業基盤を築いた後に、東急の監査役や東京電燈の代表としてさらに活躍することで、全国的な知名度を得る
  • 背景にあった、拡大していく人口を前提とした将来ビジョン。すごい。将来が見えている。