記録#113 『情報の呼吸法』発信しなければ、得るものはない。
phaさんの『ニートの歩き方』の中で紹介されていたこの本。
合計4章からなる本、各章のタイトルがそのままメッセージだと思います。
- 第1章:情報は行動を引き起こすためにある
- 第2章:情報は「人」をチャンネルにして取り込む
- 第3章:情報は発信しなければ、得るものはない
- 第4章:ソーシャルキャピタルの時代がやってくる
"ソーシャルキャピタル"は、私がまだ経済学研究科の修士課程にいた2010年頃に開発金融の分野でも話題になっていたキーワード。担保ではなくソーシャルキャピタルに基づく融資行動、みたいなのは各国でだいぶ研究されていた気がします。グラミン銀行とか。
情報だとかソーシャルだとかがWebの登場によって計測可能なものになって、マシンパワーの向上でその分析や活用がどんどん簡単になっていく流れがずっと続いているのが今。
- 情報をまずは発信すること。ギブから始まる情報のループに入ること
- 価値ある情報を発信するためには、古典や理論を学びつつ偏りを補正し、リアル・オフの現場を持つこと
- メディアについても新旧を組み合わせること。メディアはチャネル、文字や画像であれば特定メディアに固執することはない
- 人を触媒にし、自分自身も誰か・何かの触媒になること
↑が、読みながら私が考えてたことです。
この本は2012年1月に発売された本で、東日本大震災のときの情報の流通・やり取りに強く影響されている内容だと思います。災害のような、人が心の底から情報を欲しがるとき、メディアが、あるいはわたしたちが、何ができるのか、そんなことを考えさせてくれる本でした。
当時の空気も振り返りつつ、ぐっと考えながらも、さっと手を伸ばせる本なのが素敵だと思います。