記録#112 『一度太るとなぜ痩せにくい?』食欲と肥満の科学
何度も繰り返されるダイエット。いっとき成功しても、リバウンドをしてもう一度。。
かく言う私も、何度も減量したり太ったりを繰り返しています。太る=悪、痩せる=善、というのもどうかと思う今日このごろですが*1、ヘルスケア関連の事業をしている自分としては生活習慣病と関連の深い肥満については知っておかなきゃと思いながら手を伸ばしてみました。
大切そうなところだけ拾い読み。
- 脂肪組織は最大のホルモン分泌器官。肥満状態では内臓脂肪細胞の性質が変化して、健康なときに分泌していた善玉ホルモンとは異なる悪玉なアディポカインをたくさん分泌し、糖尿病や高脂血症などの原因となる
- その原因となっているのが、内臓脂肪から漏れ出した脂肪酸をもととする炎症反応
- 体重コントロールに重要なのが食事。食欲をコントロールする視床下部は、血糖値の高低に加え、レプチンというホルモンを元に判断している
- 一度肥満になるとレプチン及びレプチン受容体の動きが悪くなり(レプチン抵抗性)、食欲に歯止めが効かなくなってしまうという研究あり*2
- 加えて、肥満になると人としての報酬系の仕組みも麻痺し少量の食事では満足考えられにくくなることも、一度太るとなぜ痩せにくいか?に対する仮説の一つ
あたりがハイライト。
ホルモンに直接作用する抗肥満薬が開発途上にあるようですが*3、「食べ物を視界に置かないようにする」「座り仕事を避ける・スタンディングデスクを導入する」など、手近なところでもできることはたくさんあるなと感じます。
痩せることを目標としなくても、変な依存症をもらわないために、適切な食事と適度な運動を心がけようと思います。