ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#81 『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』

前記事の『すべては心理学で解決できる』の隣の棚に置かれていたので、図書館で一緒にかりてみました。普段、"スタンフォード"や"ハーバード"みたいなタイトルの本には手を伸ばさないのですが、心理学系の学びに、と。

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

 

 人生を様々なテーマで切り取った章立て。

  • 第1章:成功を、どう引き寄せるか
  • 第2章:人間関係を、どう築くか
  • 第3章:やる気(モチベーション)を、どう出すか
  • 第4章:マイナスの感情・状況に、どう対処するか
  • 第5章:ストレスを、どう力に変えるか
  • 第6章:リーダーシップを、どう育てるか

スタンフォードで教える先生らしく、能力を備えながらも競争で挫折していく人も多い学生たちに向けて、役立つ心理学の知見について書いています。

  • 創造性と生産性:創造性は、才能や個人的気質ではなく心の状態。その心の状態に至ることができるルーティーンや体の姿勢がわかれば、それを定番ポーズにすることで創造的になれる。生産性も同じ。モチベーションが上がらないときには、具体的方法を見つけること。心の問題ではなく、手段の問題に落とす。
  • 謝罪と感謝:効果的な謝罪は、失敗を、信用を築く機会に変える。誤り方は①真っ直ぐに謝意を伝える②自分の行為によって起きた結果や相手の損害を知り伝える③そのミスを教訓とする④相手との関係にコミットすることを伝える。感謝も同じ、相手の行動を評価し、なぜそれが大事だったかをまず伝え、その後にその人の性格や長所を語り、最後に相手の関係にコミットすることを伝える。
  • やる気/モチベーション:やる気とは、無くしてしまえるものではなく、常に強い意欲・やる気を持っている。そのモチベーションは①関係性 - 他者やコミュニティの目的・目標とつながっている、②自主性 - 自身にとって重要な行動や選択を自由に取れる、③熟練 - 取り組んでいることに対して自分が貢献できる、という3つ。やる気がない、というのは、手段が見つからないだったり、阻害要因が別途ある、というだけ。
  • 目標の実現:変わりたいと望むとき、そのモチベーションの源泉に外的要因を選ばないこと。内的・自発的要因のほうが持続する。生活の質を改善するか、なりたい自分像を反映しているか、本質的にやりがいのあるものか、自発的であるために重要な問いに答えられるように。
  • ストレス:ストレスは避けようとするたびに幸福度が下がり、ストレスがありながらそれとうまく付き合うことが幸福の鍵。ストレスから逃げず、運動や家族との関わり、マッサージや瞑想など、セルフケアの手段をたくさん持つ。

以前のDHBRの記事にもあったように、大切なのは「自分の問題」ではなく「自分という問題」に取り組むことなんだと、改めて感じました。

各章ごとに、その内容のまとめ、すべきこと/すべきでないことがまとめて書かれていて、ただ読むだけではなく日常生活に活かすための本なんだと。読み終えた直後から違ったふうに世界が見えるかもしれない、素晴らしい本でした。おすすめ。

 

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スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール