ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#282 『幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論』

 

 

感じたこと


  • 成功が幸せにつながるのではない。幸せが成功に先行する。そのとおり。まずは自分自身が幸せになること。幸せの周りを成功が回るのであって、成功の周りを幸せが回るのではない。
  • まずは自分が幸せになる。周りも幸せにする。そうすることは成功につながるはず。やっていこう。

内容


  • 幸せが成功に先行する。
  • 具体的で、行動に移すことができ、効果が実証済みの、成功と達成に関わる七つのパターン
    • 法則1 ハピネス・アドバンテージ:ポジティブな脳は、平常時の脳やネガティブな脳に比べて、生物学的な優位性をもつ。この法則から、脳を再訓練して積極性を高めることで、生産性や業績を改善する方法が学べる。
    • 法則2 心のレバレッジ化:自分の置かれた状況をどのように経験するか、またその中で成功できるかどうかは、マインドセット、すなわち心の持ちようによって絶えず変化する。この法則から、幸せと成功をもたらすてこの力が最大になるように心の持ちよう(てこの支点)を調整する方法がある
    • 法則3 テトリス効果:ストレスや悪いことや失敗にばかり注目するパターンが脳の中に出来上がってしまうと、挫折への道に自らを追い込むことになる。この法則から、脳を再訓練して肯定的なパターン(ポジティビティ)を探せば、どんな状況からもチャンスが見出せるということが学べる。
    • 法則4 再起力:挫折やストレスや困難のさなかでも、人の脳はそれに対処するための道を考え出す。失敗や苦難から立ち直るだけでなく、その経験があったからこそ、より幸せになり成功をつかむ道を見出せるということがこの法則から学べる。
    • 法則5 ゾロ・サークル:大きな試練に圧倒されると、理性が感情に乗っ取られてしまう。まず達成可能な小さなゴールに注目してコントロール感覚を取り戻し、それから徐々に範囲を広げて大きなゴールを達成する方法を、この法則から学ぶことができる
    • 法則6 20秒ルール:人間の意志の力には限界がある。いい方向に変化してもそれを持続させることは難しい。意志の力が尽きれば、もとの習慣あるいは「最も抵抗の少ない道」にずるずると戻ってしまう。この法則から、エネルギーの調整によって、別の道を「最も抵抗の少ない道」にし、悪しき習慣をよい習慣に置き換える方法を学べる。
    • 法則7 ソーシャルへの投資:試練とストレスに見舞われると、身を丸めて自分の殻の中に閉じこもってしまいがちだ。しかし最も成功している人々ほど、友人、同僚、家族との人間関係を大切にしている
  • 幸せとは、「意味や目的の深い感覚を伴う喜び」のポジティブ感情を覚える状態
    • 現在のポジティブな気分と将来に関するポジティブな展望の両方が含まれる
    • また、ポジティブ心理学創始者であるマーティン・セリグマンは、「喜び」「夢中になること」「意味を見出すこと」の三つに分類
    • ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソンはこの分野に関して、世界でトップクラスの研究者である。彼女は、「喜び」「感謝」「安らぎ」「興味」「希望」「誇り」「愉快」「鼓舞」「畏敬」「愛」という最も一般的な一〇のポジティブ感情について説明
  • プラセボ効果を調べる実験を行った研究者は、「プラセボが痛みをコントロールする効力は、本物のアスピリンコデインなどの薬の五五から六〇パーセントである」と。心の状態を変えただけで、つまり自分は本当の薬を飲んでいると考えただけで、客観的な症状を実際に消失させるだけの力を発揮。
  • 仕事や生活の中に起きたいいことを、毎日リストアップすることである。わざとらしいとか、単純すぎてバカバカしいとか思うかもしれない。実際に、やること自体は単純だが、一〇年以上にわたる実験的研究によって、それが人の脳の配線に及ぼす重大な効果が証明されている。
  • 自分が違いを生み出せると思う小さな範囲に努力を結集させる。大きく始めない。易しいところから。内的統制感を高めてから、外側に向かっていく。

引用メモ


何十年かにわたる研究により、「説明スタイル(起きたできごとの本質をどのように説明するか)」が、幸福度や将来の成功に決定的な影響を与えるということが実証された。「楽観的な説明スタイル」を持つ人たちは、逆境を「限定的で一時的なもの」と解釈する(それほど大したことじゃないし、すぐに回復するだろう)。一方、「悲観的な説明スタイル」を持つ人は、同じできごとを、より「大々的で永続的」だと考える(まったくひどい状況だ。もう二度とよくなることはないだろう)。こういう信念はそのまま行動に表れる。後者のタイプの人は無力感に落ち込み、努力を止めてしまうが、前者のタイプの人は、よい結果を出そうといっそう努力する。

逆境から好機へ向かう道を見つけるための方法の一つは、解釈のABCDモデルを練習することだ。それは、A(Adversity=困難な状況)、B(Belief=信念)、C(Consequence=結果)、D(Disputation=反論)である。 Aの「困難な状況」自体は変えられないので、そのままである。Bの「信念」は、そのできごとをどう考えるかである。なぜそれが起きたのか、それが将来にとってどんな意味を持つのか。それは一時的で限定的な性格のものか、永続的で大々的なものか。解決方法が分かっているか、解決不能なものか。 この逆境が短期的なもので、成長の機会であり、人生のわずかな一部分にしかすぎないと思うことができれば、ポジティブなC「結果」を得るチャンスは最大になる。しかしもっと悲観的に、ものごとがさらに悪くなると信じれば、無力感と無為がネガティブなC「結果」をもたらす。そうなってしまったときには、Dの「反論」を使う必要がある

周囲の人がみな幸せになれば、自分もまた幸せになる。