ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#247 『よい謝罪』仕事の危機を乗り切るための謝る技術

 

よい謝罪 仕事の危機を乗り切るための謝る技術

よい謝罪 仕事の危機を乗り切るための謝る技術

 

 

感じたこと


  • 「入社以来35年にわたって吉本興業の謝罪会見を取り仕切ってきた"謝罪マスター"」 かっこいい
  • 謝罪をするときには、大前提としての誠意と、正確な情報把握が全て。
  • 1日に謝罪会見を2本やった後には、素敵な映画を見てリフレッシュする。そうやっていないと、辛いものね。笑って済ます、真面目ばかりじゃ疲れちゃうもの。
  • あるべきリスクを想定して、典型的なものについては事前に"謝罪シナリオ"を作っておく。リスクマネジメントの基本、シナリオプランニングや。

内容


  • 「謝罪する回数を出来うる限り減らし、たとえ謝罪しなくてはならない事態が起きても、事を荒立てずに収める方法」を伝授したい
  • それは、平時に緊急事態を想定し、対処する手順を予め「シナリオとして書いておく」こと
  • 加害者の「逃げ腰な姿勢」は、被害者の怒りを増幅してしまう。いざという場では、腹をくくって真摯に対処するに限る。加害者が被害者の怒りの声にしっかり耳を傾け、心の動きに寄り添い、「自分事」としてことに当たること。
  • よい謝罪の目標は「失った信頼をできる限り元通りに近い状態まで回復させること」
  • そのための6ステップが下記。当事者のみではなく、複数人で実施していくのが理想。
    • 命や身体に関わることがないかを確認
    • 経緯・事態を時系列で整理して完全に把握
    • 「謝罪シナリオ」を書く
    • 原因を究明し、再発防止策をまとめる
    • 直接の被害者に、直接謝罪にいく
    • 必要であれば、対外的に発表する
  • 現状を把握するときには、名数(関連する固有名詞と、基本的な数字)は間違わないように。
  • 謝罪シナリオの例
    • 挨拶・自己紹介
    • 謝罪
    • 経緯・原因
    • 再発防止策
    • 賠償
    • 質疑応答
    • 再度謝罪
    • 締めのご挨拶
  • 謝罪のときに気をつけるポイント
    • タイミング:早ければ早いほうがよい
    • メンバー:必ず複数名で、上司を連れて
    • 身だしなみと態度:目、口、頭、手、体の向きに注意して
  • 事前に、企業としての危機管理チェックリストは作成できているか
    • 「危機」と呼ばれるものがどのようなものなのか、リストアップされた上で組織に共有されているか
      • 企業単位での偽装や虚偽、改ざん、血管、西武不良、個人情報漏洩、SNS炎上等
      • 社内問題の表面化:セクハラ・パワハラ、など
      • 社員の私生活での問題
      • 役員・社員の病気や入院、怪我、交通事故、死去など
    • どの時点で危機だと判断するか、その基準や担当者は明確にできているか
    • 危機対応マニュアルは用意されているか、特に初動に関して具体的になっているか
    • 部署や全社での連絡網は最新か
    • 伝達方法の取り決めがあるか
    • 情報共有の方法は全社として理解されているか
    • トップ不在時の予備の組織図、予備の伝達網の準備はあるか
    • 典型的な有事に対処するための「謝罪シナリオ」を準備してあるか