記録#193 『論理ガール』人生がときめく数学的思考のモノガタリ
論理ガール 〜Lonely Girl〜 人生がときめく数学的思考のモノガタリ
- 作者: 深沢真太郎, ,菅野紗由
- 出版社/メーカー: 実務教育出版
- 発売日: 2018/08/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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数学が大好きな女子高校生と、ド文系・感覚系のアラサーホテルマンが織りなす、数学思考という切り口で見るおカネや友人関係をテーマにした小説。
ライトタッチで読みやすく、数学的なアイディアの発想法として、
- くっつける
- 分ける
- 逆にする
- ずらす
の4つが挙げられていたのは面白いなぁと。
良い人間関係とは「円(Circle)」のこと、お金との幸せな付き合い方は「与える信用と受け取る信用をそれぞれ高めかつ等しくなること、というように著者のスタンスを取った部分もあったかと思います。
閑話休題。こういう本について思うのは、数学思考を突き詰めた人たちが社会に対して閉鎖的でラディカルなスタンスをとるかたちで描かれることが多いなぁということ。周りにいる数学科出身だったり、その道を突き進んだ人も、市井の人と変わらないように見えるんだけど。書籍としての色を出すためにはしょうがないと思いつつ、あらぬ偏見が強化されるのは悲しいなぁと思ったり。
本論。数学=モデルの学問、という表現があったとき、私が学んだ経済学もまさにそのとおりだ!と感じるなど、いい発見があった本でした。
数学に苦手意識があるけど少しでも論理や数学のエッセンスを取り入れたい人、周りの数学強者とうまくやっていきたい人、ぜひこのあたりの本から始めてみてはどうでしょうか。