ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#141 『まばたきとはばたき』日常の気づきをアートにデザインに。観察を大切に。

引越のお祝いにと、デザイン会社の社長さんが送ってくださった本。

まばたきとはばたき

まばたきとはばたき

 

作者・鈴木さんのアート作品とスケッチをあつめた本書。本というより、スケッチを通じてみるポートフォリオのよう。

それぞれの作品は、こんなふうに始まります。例えば「ファスナーの船」という作品。

飛行機の窓から東京湾を見下ろしたとき、海を進む船と航跡がファスナーのように見えました。それをきっかけにラジコン式のファスナーの船をつくり、公園の池の水面を「開き(unzip)」ました。本物と違うのは、常に進むルートが決まっていないこと。

(pp. 154-155)

「境界線を引く鉛筆」では、こんな感じ。

二色が一つになった色鉛筆で線を引くと、目に見えない線が引けることに気づきました。青と水色の《水平線を描く鉛筆》、青と黄土色の《地平線を描く鉛筆》、白と黒の《境界線を描く鉛筆》は、実態のない「境界」がテーマです。数学で習った観念として存在する幅のない線を思い出しました。

(pp. 70-71)

世界をじーーっくりと観察して、思いついたことを試し、実現している方だなぁと。

ファスナーの船、好きです。瀬戸内国際芸術祭では相当大きいサイズで実作されたようで。

www.mabataki.com

すこしだけ、すこーーーしだけアートが身近になりました。

まばたきとはばたき

まばたきとはばたき