ねずこん読書記録

小さな会社を経営しています。読んだ本について書き残していきますー

記録#80 『すべては心理学で解決できる』人は合理的に出来てるわけじゃない、心理学をうまく使おう。

図書館で本を借りようと列に並んでいたら、脇の返却棚のところに並んでいたので手にとってみました。サンマーク出版さん、強いタイトル。 

すべては心理学で解決できる

すべては心理学で解決できる

 

出版は2014年。

心理学は、自分の周りの人たちの「心の仕組み」も解き明かしてくれます。これもまた巡り巡って、私たち自身にプラスになるのです。だって「取扱説明書」さえあれば、あなたの周囲の人たちは今よりずっと付き合いやすい「いい人」に早変わりするのですから。心理学のちょっとしたトリックで、あなたの日常はもっと快適になります。

(pp.001、はじめに) 

 様々な心理学の論文を紹介して、ケースという形で提示してくれています。有名どころもたくさんありますが、改めて参考になったのはこのあたり。私の手元メモなので、よくわからんかもしれませんが。。

  • フレーミング:物事に対して自分自身が描くフレームを修正し別の視点で見てみる
  • 慣れ・慣性:幸福感は慣れで減衰する、辛さや悩みも慣れで減衰する。喜んでいるアクションは途中で止める
  • ライミング:前もって一つのパターンを教え込むことでアクセスしやすい状態にしやすくする。ポジティブな話から始める、まくらで良い話をすることで本論にいい影響を与える
  • 顔面フィードバック理論:自分の顔の表情が、感情そのものに影響を与える
  • カテゴライズ:細かくカテゴリー分けをすると感覚が高まる。良いことは細かく、悪いことはラフに捉えること。キャンディバーの事例、味を細かく分類すると違いものとして認識して美味しさが持続する
  • 認知的不協和:過去の労力の正当化。自身が描いているイメージと整合的なように勝手に解釈を深めてしまう
  • アンカリング効果:最初に与える数値アンカーがその後の意思決定に影響。店名に大きな数字が入っているだけで売上が大きくなる
  • 想起ヒューリスティック:思い出しやすいものの発言確率を高く見積もる。タバコよりも飛行機事故を恐れる
  • ハロー効果: わかりやすい良さがあると他の部分まで輝いて見える。ビジョナリー・カンパニーなどの本でも語られる、経営学にはよく見られる事例
  • 自己効力感: 自らで決められること・できることに注意を払う。観葉植物の力。
  • 傍観者心理: 大人数になると当事者意識が薄れる。人がたくさんいるところよりも1人しかいないところのほうが、いざというときに救助確率が高まる。この心理を自覚すると効果低減
  • 固着効果: 前提がアイディアを縛る。クリエイティブに忘れることの重要性
  • コミュニケーションの四角形: 事実、アピール、人間関係、本心の4つ。発し手と受け手が違うチャンネルでやりとり

よくあるマーケティング手法や組織運営手法は、このへんの心理学知見、バイアスをフル活用しているなと思いました。

自分にも他人にも、この知識を生かしていこうと。良い本。 

すべては心理学で解決できる

すべては心理学で解決できる