記録#24 『Lean UX アジャイルなチームによるプロダクト開発』Leanは文化だ。
5月から会社での役職が「リードソリューションデザイナー」になるので、GWの課題図書、学び直しです。
良いプロダクトをいかにスムーズに世に出していくか。デザイン、エンジニアリング、QA、マーケ、それぞれのチームが最適化された動きをしていても、全体を通してみたときには必ずしも理想的な進め方になっておらず、しばしば手戻りしたり、成果が無駄になったりする。
そこには断絶されたチームがあり、異なる目標があり、違う情報が眠っているから。
じゃあどうそれらをつなぐのか。そのための原則とプロセスに関する本です。内容を簡単にメモで残しておこうと思います。
Lean UXとは
リーンスタートアップとアジャイル開発に触発されて誕生した、コレボレーティブかつ部門横断的な活動によってプロダクトの本質を素早く明らかにするための実践的な手法
- ユーザー、ユーザーの課題やニーズ、解決策、プロダクトやサービスにおける成功の定義についてチームの共通理解を得ることを目指す
- 意思決定に求められる証拠や検証結果を構築するために、デリバリーよりも学習を優先
Lean UXの基盤
①ユーザーエクスペリエンスデザイン
- 人間を直接的に観察することを原動力とし、
- デザイナー的な感性と手法を用いて技術的に実現可能なものを活用し、事業戦略とユーザー価値とマーケットにおける機会に置き換えながら人々のニーズを満たしていく
②アジャイルソフトウェア開発
- プロセスやツールよりも対人コミュニケーション
- 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェア
- 交渉よりもユーザーとの協調
- 計画に従うことよりも変化への対応
③リーンスタートアップ
- 構築→計測→学習(Build→Measure→Learn)
Lean UXの原則
●チームビルディング
- 部門横断チームで小規模+一つの場所に:非公式コミュニケーションを促進する
- 自己充足的で権限を持つ:外部環境との依存関係を最小化する
- 課題焦点型:機能の実装ではなく課題解決を目指す
●チーム・組織文化
- 疑問から確信へ:最初はすべて推測や仮説、徐々に確度を上げる
- 結果ではなく成果:有意義かつ計測可能なユーザーの変化を追う
- 無駄を省く:最終目的とのつながりを担保
- 共通理解を生む:チームとしての集合知
- ヒーローは不要:個人に頼らない
- 失敗を許容する
●プロセス
- バッチサイズを小さく:実装していないアイディア(在庫)を減らす
- 継続して発見する:定期的にユーザーをプロセスに巻き込む
- ユーザー中心・現場中心に:GOOB(Getting out of the Building)
- 仕事を外面化:自分の手元に仕事を閉じない、誰でも見える場所に
- 分析より形に:成果物ベースでの議論を
- 中間生成物をなくす:ドキュメンテーションへらす
おわりに
プロセスについても色々事例があって面白いんですが、Lean UXの実現のために一番必要なのはツールや知識ではなく、文化なんだと感じました。
良いプロダクトをつくるための組織づくり・文化づくり、改めてがんばっていきます。
Lean UX 第2版 ―アジャイルなチームによるプロダクト開発 (THE LEAN SERIES)
- 作者: ジェフ・ゴーセルフ,ジョシュ・セイデン,坂田一倫,エリック・リース,児島修
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2017/07/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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