記録#19 『挑戦 巨大外資』 どこにでもある会社政治の奥深さ
外資系に入りたい・移りたいと言っている就職活動生・日系勤務の若手さん。
ぜひこれを読みましょう。
「外資だろうと、社内政治と根回し、気分人事はどこの組織にもあるんや」
そんな当たり前のことをおしえてくれる小説です。
主人公は、米大手製薬会社ワーナー・パーク社の日本法人に30代前半にして経理本部長としてスカウトされた香山岑之。そんな彼が、期待の本部長として入社してから取締役として退職するまで30年を描いています。
- 仕事はそれほどできないが英語の言語能力が高いために、なんとなく重宝されているだけの英語屋さんという人種がいること
- 本社の政治闘争で各国事務所のヘッドがぽこぽこ変わっていくこと
- 人事評価はいかに正当な基準・システムを入れても結局好き嫌いで首を切られたり評価を下げられたりすること
そんなことをおしえてくれます。
上下巻あってボリュームたっぷりなんですが、作中で主人公はほとんど人事闘争に明け暮れています...
偉くなるとはこういうことなんだろうか、外資で働くって、と考えさせてくれる良い作品だと思います。