記録#14『ブレイン・プログラミング』目標達成のために自分を"プログラム"する
『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者による、半分自伝的な内容+自己啓発の本。
ダイエットをしたい、仕事で成果を出したい、結婚をしたい、、、、
新しい年を迎えるとき、環境が変わったときなど、私達は目標を立て、将来の自分にワクワクし、そして多くの場合それは失敗に終わります。
なぜでしょう?
↑の本がベストセラーとなりながらも会計士の不手際で多くの資産を失い、そこから立ち上がったアラン/バーバラ・ピーズ夫妻はこう言います。
「"何(What)"をするかを決断すれば、"方法(How)"は自然とついてくる。脳が自動的にHowを探し当てる」
「Whatに集中しなさい。Howを最初から考えているからなかなか実行ができないんだ」
「目標を立てるだけではダメで、それを自分の脳に埋め込んで(ブレイン/プログラミング)いかなくてはいけない」
あれ、なんとなく胡散臭い匂いが...
脳の情報自動選別機能・RAS
この主張には脳機能に基づいていました。
脳内のRAS(網様体賦活系:Retcualar Activating System)という構造に焦点が当てられていて、このRASは「脳に入ってくる情報をふるいわけて、何に注意を向けさせるか、どれくらい関心を呼びおこすか、どの情報をシャットアウトして脳に届かないようにするかを判断する」機能を持っていると。そして、このRASにより、脳が得ている情報のうち99.9%以上を私達が意識することなく処理できているらしい。
すごい、ありがとう私のRAS...
目標達成をしたいのなから、自分のRASをプログラミングすること。それは、
- 目標達成のために役立つ情報が勝手にRASに捨ててしまわれないようにする
- あるいは、RASがその情報をはっきりと認識できるようにする
の視点で。
具体的には何をしたらいいのか?
- 目標をはっきり明確と紙に書いてとにかく見まくること。
日々の膨大な情報の中で、RASに優先してプログラムするためには、その内容が明確でありかつたくさんそれに触れることが必要。
人生で自分の望みをかなえることができないのは、たいていの人の場合、どうすればそれをかなえられるのかに気をとられてしまうからだ。他人が何かを達成しても、それを見て「でも、どうすればあんなことができるのか、わからないからなあ」と考えてしまう。だから何もしない。それではいけない。
考えなければいけないのは、何をしたいかである。何か目標を達成しようとするとき、もっとも大事なのは、「何がしたいのかをはっきりさせること」だ。どうすれば達成できるのかを考えてはいけない。そんなことはRASが考えてくれる。(Kindle位置:548)
- できれば手書きで。
キーボードタイプとは差があるらしい。古めの研究だから今は違いのかもだけど。
目標を手書きしたときの達成率と、キーボードでタイプしたときの達成率を比べたのである。すると手書きするだけで、達成率は 42 パーセントも上がることがわかった(Kindle位置:645)
- 目標はとにかく具体的に、Howが見えなくても、5W(When、Whereなど)を書いちゃう。
HowはRASが勝手に考えて見つけてくれるらしい
- 変化量ではなく、状態で目標を書く。
「体重を10kg減らす」ではなく「体重65kgになる」という目標のほうが達成率が高い。RASは状態はイメージできるが、変化量はイメージできない。
そんなことより感動した言葉
↑のようなことがつらつら書いてあるんですが、私が一番いいなぁと思ったのは本の中で紹介されたとある米国人男性のエピソード。
27際のときに車の炎上事故に巻き込まれ全身の65%に火傷をおう。 その後復帰してパイロットになるが墜落事故を起こし車椅子生活に。そんな災難にもめげず、最後は州議会議員、環境関連の著名な活動家になった人。
その人が残したこんな言葉。
体が麻痺する前の私には、できることが10,000あった。今は9,000ある。
失った1,000を嘆くこともできるが、 残された9,000に全力投球することもできる。 W. ミッチェル
(Kindle位置:1,550)
自己啓発本のジャイアント・サンマーク出版さんご提供の、良い本でした。