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2016年7~9月】読んでよかった本5冊

こんにちは。

この3ヶ月は本屋さんを巡ったりSNSでお勧めされている本を手に取ったりして、いい本との出会いがたくさんありました。

その中でも、いまの私がおすすめする本5冊を紹介します。

 

●コンテナ物語

コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった

コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった

 

 2013年の、ビル・ゲイツが選んだ「今年読んでよかった本7冊」に選ばれた本です。遅ればせながら手を伸ばしてみました。

1950年代にコンテナを発明し、海運業を「船を運行する産業」から「貨物を運ぶ産業」へと再定義したマルコム・マクリーン。それまで人手で個別に積んでいた貨物を、コンテナという箱を使って一気に積載することで金銭・時間両方のコストを驚異的なレベルで圧縮することに成功しました。

この本が面白いのは、この「荷物を箱に詰めてまとめて運ぶ」ということを実現するのがいかに大変か、それを教えてくれるところ。港の労働者は反対するし、箱の規格を決めるのにいくつもの機関が出てきて話がまとまらないし、トラックや鉄道屋さんもいろいろゆーてくるし。

優れたアイディアを世の中に広げていくことの困難、蓋しそれが実現した時のインパクトの大きさを教えてくれます。このような発明がもっと大きな社会変化を起こしうる、という実例を挙げてくれる本(世界を作った6つの革命の物語)もおすすめです。

 

トヨタ生産方式

トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして

 

恥ずかしながらこれも今更ですが、 1970年代に書かれた名著。

有名な"ジャストインタイム"や"カンバン"といった単純な手法の話ではなくて、トヨタという会社が、生産において何に焦点をおいて、そのためにどのようなコンセプトを作り、いかなる手法で実現したのか、ということが書かれています。私は、「トヨタの生産は、中央統制に従う共産主義ではなく、顧客に基を置く市場主義に基づいて運営される」ということなんだと理解しました。

 

●あなたの体は9割が細菌

あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

 

この3ヶ月読んだ本の中で一番衝撃と影響を受けた本です。

タイトルそのまま、私たちが自分だと考えている存在のうち、実際に人間の細胞が占めている割合よりも、細菌や微生物の数の方が多いんだと(数として)。そしてどの細菌や微生物が体に住み着いているかで、身長や体重といった身体特性、糖尿病や自閉症などの疾患、さらには性格までが影響を受け得る、と。(痩せたいなら何より食物繊維ですってよ)

こういう本は「抗生物質ダメ!」「出産は自然分娩で!」などと言い出す本が多いんですが、著者はそんなことなく、バランスのとれた展開をしてくれます。

これからは、自分の菌に優しい生活をしたいと思いました。 

 

●ザ・会社改造

 V字回復の経営などで有名なミスミの三枝さんの最新著作。大好き。
ご自身が、どんな思いでミスミの経営を引き受け、その後社内でどんなチャレンジをしてきたかをテーマに、会社が変わっていく様を描いています。

印象的なのは、失敗について相当具体的に踏み込んでいるところ。海外展開や社内のカスタマーセンター整備など、一つ間違えば大火事になりえた問題について、克明に書いてくださっています。

「創って作って売る」という商売の基本サイクルをベースに、今の会社に何が起きているのかを"観察"する。そこから自分/自社に対する"強烈な反省"を行い、"戦略"を定める。そこから出てくる"アクションプラン"に従ってスピード感を持って実行していくこと。

また本棚に素敵な本が増えました。

 

●戦争広告代理店 

ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)

ドキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)

 

 世論を味方につける。企業買収などでも重要視されるテーマですが、もちろん戦争・紛争でも。「民族浄化」という言葉が、紛争を有利に運ぼうとするPR会社が考え出した言葉だということを初めて知りました。

SNSの登場などで世論形成のためにアプローチしなくてはならない前線が広がっていて、今現在この本の中で描かれている方法がどこまで有効かはわかりません。ただ、たった一つの言葉を生み出すことが、重要な人間からの一言を引き出すことが、大きなパワーになるのは今でもそうなんだろうなと。

ただ、何が正しいのかますますわからなくなる今、こういうことでいいんだろうか(ダメだとして何か打つ手はあるんだろうか)と思いにふける、そんな時間を与えてくれる本でした。

 

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こんな感じです。また3ヶ月後に。